ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

日本のシリコンバレー

ウィキペディアに出てるのを数えると、全国20カ所ぐらいあるようですが、現状ではどこも決め手を欠くようです。そこから京都は一歩抜け出ることになるのでしょうか。
はてブ」などのインターネットサービスで知られる「はてな」が、東京から創業の地である京都に本社を移転することになりました。ネットではけっこう話題になっています。↓
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatenapress/20080214/1202969302
この中で代表取締役の近藤淳也氏は以下のようにコメントしています。

「はてなは2001年に京都で創業、2004年に東京移転、2006年にシリコンバレー、パロアルト市にHatena Inc.を設立しました。今回、Hatena Inc.が米国にて一つの法人としての体制が整い、今後の足がかりとなる準備ができたことや、現在
の規模の会社で複数の拠点で開発を進めることの難しさなども分かり、今後の開発拠点をどこに置いて事業の発展を目指すかの検討を行ってきました。京都、東京、シリコンバレーの各候補の中から、今後のはてなの長期的な成長を考えた上で、ものづくりに集中するためには創業の地である京都が最適であると考えました。
現在のはてながさらに企業として発展するには、より多くのユーザーに受け入れられる生活の必需品となるようなサービスの開発が不可欠であると考えています。新しい京都の開発拠点では、学生を始めとした若い人材や他の企業から
の人材、国際色豊かな人材など多様な人材を受け入れ、2001年の創業期より一貫して続けてきたインターネットサービス開発のノウハウを活かし、新規サービス開発、および既存サービスの充実を図っていきたいと考えています。
今回の京都移転によって、はてなの新しい発展の契機をつかむと同時に、いずれは京都が日本のシリコンバレーのような場所となり、インターネット産業の流れを変えることができればと考えています。」

「京都がシリコンバレーのような場所とな」れば、といっています。自分の会社が移る先をシリコンバレーのようにしたい、というのは、一見、大風呂敷のような感じを持つかもしれません。一方で、いまはたしかにそんなに大きな会社ではありませんが、「この会社ならそうなるかも」といった期待感を抱かせるだけのものもはてなは持っているような気がします。
上記のように、日本のシリコンバレーとされる地はたくさんあります。中には札幌市、岐阜県大垣市など、行政主導型でIT産業の集積を目指す自治体も多いようです。その中で、京都市の場合は、移ってくる(戻ってくる)会社が「シリコンバレーのようになったいい」といっているわけで、ちょっと特異なケースといえます。これを生かさない手はないのではないでしょうか。
いうまでもなく、京都はベンチャーの風土が昔からあります。学生の街だから、人材も豊富です。今回のはてな本社移転がなんらかのインパクトになればいいし、行政もこのチャンスを生かしてなにか施策を考えたらいいのではないかと思います。