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脱力と諦観でつづるおっさんの日常

もっていかれちゃう? 立命館小副校長

百ます計算」の実践で知られる立命館小副校長の陰山英男氏にあの橋下知事がラブコールしているようです。

大阪府の橋下徹知事は、今月末で任期を終える府教育委員2人の後任に、「百ます計算」の実践で知られる立命館小副校長の陰山英男氏と、文部科学省OBで玉川大教授の山極隆氏を起用する方針を固めた。すでに就任を要請しており、ともに前向きな姿勢をみせているという。橋下知事は、府議会の同意を得て2人を新委員に任命し、「教育改革」を推進する考えだ。

百ます計算の陰山氏 府教育委員に…橋下知事要請(9月4日の読売新聞朝刊)
まあ、これに関しては、本人は意欲がありそうだし、あとは立命館の意向しだいではないかと。ひさしを貸して母屋を・・といったことにならなければいいですが、まあ活躍の場が広がるのはいいことではないでしょうか。立命館のPRにもなりそうだし。

ところで、今回の橋下知事の意向というのが興味深いですよね。読売はこう書いています。

府の全国学力テストの成績が前年に続いて全科目で全国平均を下回ったのを受け、橋下知事は現在の府教育委員を「お飾りで役に立たない」と批判。委員6人のうち今月で任期切れとなる2人を再任しない方針を示し、「教育改革」を実現できる新委員の人選を進めていた。

思うに、橋下知事の考える教育委員像というのが従来型でないということではないでしょうか。

従来の教育委員というのは、実務は教育長以下役人が行って、そのお目付け役を果たすという「審議会型」だったと思います。お目付け役というと聞こえがいいですが、要するに役人側が実務にタッチさせず、橋下氏のいう「お飾り」にして教育委員制度を骨抜きにしていたんだと思います。

これに対して、今度はいわば執行部というか取締役会的な組織を志向しているのではないかと推測します。どんどん実務に口出ししたらいいよ、ということでしょう。だから陰山氏や元文科官僚など実務に強い人を集めているのではないでしょうか。

以下の記事からもそういった感じが読み取れます。

大阪府の橋下徹知事は26日、府庁で大阪府教育委員5人と報道陣の前で懇談。公立小中学校での学力向上案や、教育改革、教員の資質向上策に、委員側から具体的な提案がなかったとして、懇談後、「大阪の教育をどう導くかビジョンが全く感じられない」「公立小中学校は保護者から信頼を得ていない。教育委員は認識が間違っている」などと委員批判を口にした。

懇談は知事就任後3回目で、初めて報道陣に公開された。大阪の教育について委員らは児童・生徒の学力不足や、校長の指導力不足を指摘。橋下知事は、小6と中3を対象にした全国学力調査で大阪府の成績が低迷していることを踏まえ、「学力を上げるにはどうしたらいいか」などと質問したが、委員からは「私学に比べて学校の努力が足りない」「優秀な教師を集めて徹底的に研修を行う」などの意見が出た。しかし橋本知事が「では、具体的にどうするのか」と改善策を求めたものの、委員らが返答に窮したため、「(9月からスタートする)習熟度別授業や放課後学習(夜スペ)など僕が提案してばかり。本来は教育委員から対策が出るべきだ。具体策を出してほしい」と主張した。

教育情報サイトeduon!(ソース注意)

話はかわりますが、今回、任期が切れるうちの1人はシンクロ中国チームコーチを務めた井村雅代さんです。その門下生だった奥野史子さんが今度は京都市の教育委員に就任しています。

なにも申しません。こちらはぜひともがんばっていただきたいと思う所存です。

追記

書いているあいだに正式決定しました。もうひとりは山極氏でなく、小河勝氏でした。

http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008090501000294.html