ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

イケてるのか 京都エコポイント

なんでここまで人気がないのか。なんとなくわかる気はしますが。

家庭の電気、ガスの節約分を、買い物や交通機関で使えるポイントに還元する京都府の「京都エコポイントモデル事業」。二酸化炭素(CO2)排出量の削減を狙い10月のスタートを目前に控えているが、参加する家庭が目標の1割程度にとどまっている。府は「CO2削減には地域を挙げた取り組みが欠かせない」として、募集期限を撤廃して参加を呼び掛けることを決めた。
事業は、家庭が節約で削減したCO2の排出量を、企業が「京都CO2削減バンク」(京都商工会議所、府、京都市などで構成)を通じて購入し、買い物や交通機関のポイントで還元する試み。

参加家庭は目標の1割 「京都エコポイントモデル事業」ピンチ(京都新聞)

募集期限を延長したり、応募方法を見直したりしてもあんまり意味がないんじゃないかと。思うにポイントビジネスの趨勢に乗っていないからダメなんじゃないかという気がしてます。

この種のポイント事業は、ためたポイントの使い勝手がよくなかったらダメでしょう。使えないポイントをためようとは思わないですから。ようするに汎用性の問題です。

商業ベースのポイント事業はだいたい使い勝手のいいポイントに交換できたりします。Tポイントとか航空会社のマイレージなどにです。

しかるに、京都エコポイント事業のHPをみてみると、ピタパはまだいいとしても京都府内のKICS加盟店って、イマイチですよね。事業に府の税金がたぶん投入されているのだろうし、そうである以上、府内の商業振興につなげていきたいという府の思惑はわからないではないですが、そこまでいくとちょっとムシが良すぎます。この辺で変に欲をだしているから、モデル事業もイマイチなんだろうなと思います。

ポイントを集めたいという参加者のインセンティブをもっと喚起しないとダメでしょう。応募者にはJALのマイレージ一律2000マイルプレゼントとか具体的に打ち出せば、府民の受けとめもだいぶ違うような気がします。

京都府の職員も個人的には給料の振込先を変えて都市銀行のポイントをためたり、クレジットカードを使ってマイレージを獲得したりしているはずです。自分の身に置き換えてみれば、どうやればもっとエコポイント事業に府民が参加するかは一目瞭然だと思うのですが。

温暖化ガスの削減が温暖化防止に効果があるのかイマイチ懐疑的な人も多いなかで、温暖化防止事業がこれだけ脚光を浴びるようになったのは、排出権取引などビジネスとして成立してしまっており、良し悪しは別にして商業ベースですでにものごとが回ってしまっているからだと思います。

世の中が損得でまわっているのはある程度認めざるをえない現実です。逆にいえば、それを利用しない手はない。温暖化防止事業は啓発やボランティア精神ではなく、商業ベースに乗っていくことが成功へのカギではないでしょうか。