資料公開は2日前 京都水族館(仮称)計画
京都水族館(仮称)の建設を認める答申が正式に出ました。
京都市の「京都水族館(仮称)整備構想検討委員会」(委員長・森本幸裕京都大教授)は24日、門川大作市長に下京区の梅小路公園への水族館建設を容認する答申をした。
答申では「市の財政負担が伴わないうえ、事業所税収入など市財政に極めて有効」と指摘した。鴨川生態系コーナー展示など「環境学習の機会拡大になる」と評価する一方、廃業時の更地化や事業譲渡制限などを設置許可条件とするよう求めた。
森本委員長は、市の意見公募で建設を疑問視する声が多かったことから「設置手続きには、答申と市民意見に耳を傾けてほしい」と要望し、門川市長は「答申を最大限尊重する」と話した。
オリックス不動産(東京都)が2011年4月開業を目指し、内陸型最大級の水槽規模を持つ水族館を計画しており、市は近く設置許可の手続きに入る。
答申内容が京都市のHPに出ています。
http://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/category/7-9-0-0-0_0001.html
過去エントリー賛否は「集計中」 梅小路水族館計画で言及した市民意見の内容についても公開されています。
結局、賛否ははっきりとは集計されていないようです。自分で集計しようかと思いましたが、数が多いので断念しました。根性のある方、よろしくお願いします。
また、過去エントリー気が早いけど撤退はどうする? 京都水族館(仮称)で言及したためでもないでしょうが、答申では「廃業時の更地化」が盛り込まれています。
事業期間が終了した際,又は事業期間の終了前に廃業する際には,原状回復(建築物の撤去及び更地化)を行うこと
とあります。
加えて、
あらかじめ京都市の許可を得なければ,第三者に事業譲渡してはならないこと
という一項もあります。これについては、京都市に事業譲渡する可能性を否定しているようではないように読めますが、どうでしょうか。
実はこんなことよりもびっくりしたことがあります。
答申の少し前にこれまでの委員会開催時の資料が公開されているのですが、第4回委員会(11月19日)、第5回委員会(12月15日)分が12月22日にようやく公開されているのです。答申の2日前です。
第4回、第5回とも審議の内容は市民意見についてです。とくに第5回の資料を見ると、市民のさまざまな懸念に対して京都市側が周到に反論するとともに、建設に向けてなんとか委員の理解を得ようとしている様子がよくわかります。
やっぱりこういう資料は委員会の終了後、ただちに公開するといろいろ差しさわりがあるということなんでしょうか。早くから公開すると、建設を懸念する側に反対の材料を与え、答申を前に要らぬ雑音が出かねない、との配慮があったということでしょうか。
情報公開の流れのなかで、市職員にもいろいろと「苦労」が多いようです。