ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

やっぱり無理な目標でした 環境モデル都市選定 

年が明けてから1か月。突っ込みたくなる記事がだんだん増えてきました。
ひとつは、京都市が国の環境モデル都市に選定されたことです。
各紙は和服姿の門川市長が麻生首相から認定書を受け取る場面なんかを載せていたと思います。その中で気になる記事がありました。
1月23日の日経朝刊の関西面です。

環境モデル都市に追加選定された京都市は22日、2030年の温暖化ガスの排出量を1990年比で50%減という当初目標を40%減に引き下げるといった改定案を発表した。

京都市は、環境モデル都市の第一弾が発表された昨年7月の時点でモデル都市の次点というべき候補都市になっていました。今回、候補都市は全部、モデル都市に選ばれていますから、めでたさも中ぐらいというところでしょうか。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/index.html

私が注目したいのは、日経が触れているとおり、今回のモデル都市選定に合わせて排出量の目標引き下げがあった点です。

私が過去に書いたエントリー「とりあえず言ったもの勝ち?」そのままの話だなあ、ということです。

7月時点で日経はこう書いていました。

事務局となった内閣官房によると、温暖化ガス半減という他都市より高い目標は評価されたものの、本当に削減できるのかと実現可能性に疑問符が付いたという。

本来なら、首相官邸から疑問符がついたのであれば、「こうやって努力して半減を達成しますよ」という具体策の追加提案を行って環境モデル都市の追加選定を目指すべきでした。そのあたりはスルーして「この目標はやっぱり無理でした」と。京都市は白旗をあげたというでしょうか。なんか根性がないですよね。

官邸側もあえて京都市を追い込まなかったようです。「だからこっちがいったとおりだろ。細かいことはいわないで、とにかくまあ今回はみとめておいてやるか」って感じなんですかね。

というか、京都市側はもともと達成は無理だとわかっていて景気づけに半減をぶち上げていたということなのかな。「ポジティブ門川路線」の副産物だったのかもしれません。そういう意味では「言ったもの勝ち」は、あたっているのかな、と。

高い目標を掲げて、それに向けて努力するプロセスが、環境モデル都市として他都市のお手本になるというのが、この制度の趣旨なんじゃないかと考えます。その目標を下げたのではそもそも意味がない。そのへんどうなんでしょうか。

環境モデル都市とも関連が深いコンビニ深夜営業規制問題でもなんか動きがあったようです。稿をあらためて言及したいとおもっています。