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観光地ですから。残念! 日韓首脳会談

【ソウル8日共同】今月28、29日に開催される見通しの麻生太郎首相と韓国の李明博大統領による日韓首脳会談について、開催場所を京都市から東京に変更する方向で調整が進められていることが分かった。日韓外交筋が8日、明らかにした。
北朝鮮が核実験に続き、新たに長距離弾道ミサイル発射の兆候などを見せているため、日本側が観光地のイメージが強い京都市での開催は適切ではないと判断、韓国側に東京での会談を提案した。東京都議選や衆院選を控え、麻生首相が北朝鮮に対する強い姿勢を示す狙いもあるとみられる。
会談は日韓両国の首脳が継続的に相互訪問する「シャトル外交」の一環で、1月にソウルで行われた首脳会談の際、李大統領の年内訪日で合意。東京を避け、格式張らない形で会談を行うことで首脳の親密さをアピールしようと、京都市での開催が検討されていた。日韓首脳会談の地方開催は2004年12月、当時の小泉純一郎首相と盧武鉉大統領が鹿児島県指宿市で会談した例がある。

http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060801000989.html
京都の関係者にとっては残念な話でしょう。ただ、まあ日本政府としては妥当な判断なのではないかと思います。
一方で、東京の政治家や官僚が京都をどうみているか、すなわち京都観のようなものが垣間見られて興味深いです。「観光地のイメージが強い」という点です。地方都市だから開催がだめだということではないのでしょう。大阪や福岡あたりならそのまま開催されていたのかもしれません。京都が観光地だからだめだということらしいです。
ひとくちに京都といってもいろんな顔をもっているわけです。「文化首都」だとか「大学の街」だとか「ベンチャーの拠点」などです。でも、すくなくとも東京の政治家(この場合では麻生首相の意向が強いのかもしれません)からは観光地としての京都がいちばん馴染みがあるというか、最大公約数的なところなのでしょう。
そういう受け止めは当たり前だと言えば当たり前なんですが、結局、そういう見られ方をしてるんだなあ、とあらためて妙に感服してしまうようなところもあります。端的にいって京都=観光地だと、それ以上でもそれ以下でもないということです。
首脳会談との関係ですが、京都=観光地という属性が開催地変更に影響したとすると、今後もおなじようなことが起きる可能性がないとは言えません。首脳会談の内容が実務的であるほど、京都は開催地として選ばれにくくなっていきます。
まあ、今回は選挙が近いということで、特例だったのかもしれませんが、ちょっと気になるところです。京都には和風迎賓館もできていて首脳会談を開く環境は整っているのに、京都にとってなんだかもったいない話ではあります。

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