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脱力と諦観でつづるおっさんの日常

画竜点睛を欠く 京都市観光キャンペーン

プレゼンテーションで「それって『やっぱり猫が好き』(かつてのテレビ番組)のパクリと違うんか」と多くの京都市職員が心の中でツッコミを入れたであろう可もなく不可もないビミョーなキャッチコピーはおいておくとして。

観光客カムバック 東京でキャンペーン
新型インフルエンザの影響で落ち込んだ観光客を呼び戻すため、京都市は7〜8月の間、東京都内で地下鉄の車内広告を独占する「トレインジャック」などの大規模キャンペーンを展開する。
市によると、市内で新型インフルエンザ患者が確認された5月以降、修学旅行生は約14万人分がキャンセルとなったが、その後95%が再開を決めた。しかし、一般客の回復は鈍く、二条城の入場者数やホテルの客室稼働率が前年同月を下回る状況が続いている。
トレインジャックでは「やっぱり京都が好き。」のキャッチフレーズと舞妓をあしらった広告を、13〜19日まで東京メトロの9路線各1編成の中づりに掲載する。8月1〜15日には2路線各1編成の中づりとドア横などすべての広告スペースを埋め尽くすという。
8月に京都を訪れる人を対象に、事前受付で200組に浴衣と着付けサービスをプレゼントし、JR新宿駅と京都駅で舞妓との記念撮影会をする。
キャンペーンの総費用は3500万円。門川大作市長は「夏の京都は暑い中にも魅力がある。やっぱり京都、と戻ってきてもらいたい」と話している。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009070800163&genre=A2&area=K00

ちなみに京都市の広報発表は以下です。
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000065230.html

気になったのは、9日の日経の門川市長のコメントです。

「一般観光客はまだ低水準で、祇園祭の観光客の予約は出足が悪い」(門川市長)という。

それだったら、と思いませんか。祇園祭は京都の一大イベントです。なのに祇園祭の予約の出足が悪いと、だからPRしたいと。京都市としてそういう意図なのだったら、もっとキャンペーン時期を早めるべきだったのではないでしょうか。
山鉾巡行は7月17日です。その4日前からキャンペーンを打っても、急に「それなら祇園祭に行こうか」という人はなかなかないのではないか。もう1週間、2週間早くしないと効果はないのではないかと思います。
おそらく広告代理店の関係などからこの日程になったのでしょう。考えたくはありませんが、もし市長定例会見の日程に合わせてキャンペーンのスケジュールを組んでいるというようなことがあったとしたらそれは本末転倒でしょう。
私としては、祇園祭や送り火といったイベント以外でも「夏の京都は暑い中にも魅力がある」(門川市長)というあたりをもっと掘り下げたらどうかと思います。
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