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おニューのヘリが来る

国から京都市に新しい消防ヘリコプターがプレゼントされるらしいです。一式約15億円だそうです。まことに喜ばしい。

消防ヘリ1機を更新 京都市、国の24時間体制強化で
京都市消防局は23日までに、2機所有する消防ヘリコプターのうち、更新時期が迫っている「あたご号」に代わり、新しいヘリを来年度に配備することを決めた。購入費の約15億円は国が全額負担する。
総務省消防庁が消防ヘリの24時間運航体制を全国的に強化するため、西日本での配備先を検討していた。市消防局は2011年度からの24時間運航開始に向けて、操縦士育成やヘリポート(伏見区)の整備を決め、消防庁にヘリ更新を要望していた。
新たなヘリは、あたご号と同様に山間地で消火や救助などが行える機能を持ち、映像をリアルタイムで消防指令センターへ送ることもできる。自治体保有のヘリによる24時間運航は、東京消防庁など東日本の3都県市に続いての実施となる。
ヘリの更新に合わせて、約8千万円をかけて消防隊員の後方支援を行う支援車を更新するほか、新たに燃料補給車を約1千万円で配備し、災害現場でスムーズに消防車などに燃料を補給できる体制を整える。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009072300196&genre=A2&area=K10

京都市の広報文は以下。
http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000065951.html
喜ばしいことなのに、なぜだかひとつひっかかる点がありました。「西日本初の24時間運航」というくだりです。西日本初ということは、西日本で他に24時間運航をしている都市はないわけですから、夜中になにかあれば、他都市に向けて出動することもあるんだろうな、と単純に考えたわけです。そうじゃないと国が15億円も出さないよなあ、ということです。
そのあたりの説明が、広報文を読んでもいまひとつよくわかりません。
広報文には「京都市が,市民の安心安全のため,ヘリコプターの24時間運航体制の整備を進めており,上記の条件を満たす都市であることを強くアピールし,配備が決定された」とあります。まるで京都市のために配備されるかのように読めなくもありません。
一方で、よく読むと「消防庁の計画 大規模災害発生時における緊急消防援助隊の装備の充実強化を目的として,24時間運航を行える都市に対して,ヘリコプター1機を配備するもの」とも書かれており、なんとなく京都市外に出ていくことも想定されているのだなと想像できます。
その辺の疑問については、毎日新聞の記事を読むとよくわかります。疑問氷解です。

京都市消防局:ヘリ後継機、全額国庫負担で/京都
京都市消防局の消防ヘリコプターが11年度から夜間運航も可能となる体制へ移行するのを受け、同局保有のヘリの後継機が全額国負担で来年度中に配備されることが決まった。
活動地域は京都にとどまらず、主に西日本地域で夜間に大規模災害が発生した場合、消防庁からの要請があれば京都市から消防ヘリコプターを現地に派遣させることになる。
・・・
夜間運航体制強化のため消防ヘリの配備を計画していた消防庁は、更新時期を間近に控えた「あたご号」の後継機購入を迫られていた同局からの要望を受け、夜間の広域出動が可能になることなどから国負担による配備を決めた。機体価格を含め費用は約15億円。この他に支援車や燃料補給車も配備される。
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20090726ddlk26010338000c.html

邪推かもしれませんが、京都市の発表文は、配備されるヘリが市域外に出ていくこともありうるということに関してわざわざ避けて通っているような気がしてなりません。あんまり知られるとまずいことでもあるのでしょうか。ヘリコプターだからどこへでも飛んでいけるし、お隣の府県を助けるというのは非常によいことだと思うのですが。
まあ、広域連携はいまどきあたりまえのことなので、ことさら強調する必要はないと判断したのかもしれません。配備されるヘリが有効に活用されることを祈ります。