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脱力と諦観でつづるおっさんの日常

及ばずながら京都市営地下鉄の増収策を考えてみました2 変動型運賃は?

にわかにアイデア合戦が脚光を浴びている京都市営地下鉄問題です。増客数の4割以上が根拠不明という再建計画ってのもどうなのか、ともおもいますが、まあアイデアを出すのは悪いことではありません。

「まんが車両」「マイレージ」… 地下鉄増客へ市議もアイデア次々(3月5日、京都新聞)
「まんが車両」「地下鉄の日」「マイレージ」…。京都市営地下鉄の健全化計画を審査している市議会の予算特別委員会で4日、市議から増客へのアイデアが次々と出された。市の計画が「物足りない」とする市議のユニークな提案に、市側も「いい提案です。前向きに検討したい」と応じた。
健全化計画は今市会の最大の争点。2018年度までに地下鉄乗客5万人増を掲げ、健全化団体からの脱却を目指している。ただ、未達成の場合、さらなる運賃値上げも想定する内容で、市は2万8千人分は沿線開発で確保することを示した。市議会では「残り2万2千人は根拠があいまい」などと実現性に疑問の声も多いが、苦言だけでは解決しない。
そこで、増客に向けた積極提案が出ている。同日の委員会で寺田一博市議(自民)は、乗車すればコンビニやレンタルビデオ店などのカードにポイント加算される「エコマイレージ」を提言。3日にも吉田孝雄市議(公明)が「市のイベントを地下鉄沿線に集約し、乗客に(出店などの)割り引き券を支給すべき」と、特典制度の創設を求めた。
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下村明市議(自民)は「まんが車両」を提案し、「京都国際マンガミュージアム(中京区)と連携し、車内の広告スペースにまんがを掲載する。最後まで読めずに下車した客は再び乗る」と主張。加藤盛司市議(自民)は烏丸線開業日の5月29日を「地下鉄の日」とする案を示した。

アイデアは京都市職員も考え、私も頭をひねってみました(過去エントリー参照)。前エントリー「運賃に市民割り引きを 京都市営地下鉄」の続きみたいな話かもしれませんが、さらにひとつ考えてみました。
公共交通の運賃というのは定期や回数券などもありますが、券売機で買う普通のきっぷはいつ、どこでだれが買っても同じ値段です。需給関係はまったく反映されません。その中で、京都の地下鉄の場合、初乗り210円とけっこうな値段がしているという現実があり、割高感が利用を阻害しているという感じもするわけです。
その運賃をディスカウントしたり、場合によっては割増にしたりして、全体的に増収を図るというのはどうでしょうか。
具体的にはこうです。
1.時間帯によって値段をかえる
閑散期は安くして、繁忙期は逆に高くする。五山送り火や祇園祭りで観光客が多数訪れるときは割増でいいんじゃないでしょうか。飛行機のチケットなんかは全部この理屈です。
2.区間によって値段をかえる
JRなんかを考えると、都市部では安く、郊外では高くなっています。一方、高速道路は都市部は高く、地方は安くなっています。どっちがいいかはちょっとわかりません。市場原理に基づくなら前者ですが。
3.利用者によって値段をかえる
これは前エントリーで書きました。地下鉄再建に市税が投入される前提なのなら、市民は安く、市外の人は割高にするというのが妥当なのではないでしょうか。実施するとしたら「市民パス」のような証明書をもってもらう必要があるかもしれません。
4.状況に応じて値段をかえる
ふだん自転車を使っている人が雨の日は地下鉄を使うケースも考えられます。そういう場合は雨に濡れたくないから多少ふだんより割高でも地下鉄を利用するのではないでしょうか。
5.決算セール(笑)を行う
巨額赤字が問題になっている地下鉄の経営ですが、毎年の決算発表時に累積赤字が減っていれば「ありがとう謝恩セール」みたいな感じで割引をしてもいいかもしれません。
(過去エントリー)
及ばずながら京都市営地下鉄増収策を考えてみました職員も考えてみました 地下鉄増収・増客イケてるのか 京都市営地下鉄経営健全化計画案(骨子)地下鉄増収 意味不明