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いつのまにか「改築」 京都会館再整備

京都会館問題です。京都市から建て替え案が示されました。

オペラ誘致へ建て替え案有力 京都会館再整備(京都新聞)
京都市は23日、京都会館左京区)の再整備基本計画案を発表した。世界一流のオペラ誘致に向けて第1ホールの天井を高くするなど舞台機能を拡充する方針で、ホール部分を建て替えた場合と増築した場合の2案を示し、機能面の充実を考慮し建て替え案が「望ましい」とした。両案とも建物の高さが現状27・5メートルから3メートル程度高くなる見込みで、15メートルの高さ規制を超えるため、高さ規制の緩和を検討し、2014年度中の完成を目指す。
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110523000056

これですが、当初は「改修」といってたはずです。改修というと建物は残して内部を改造するイメージです。京都会館は音響が悪いというし、きっとそのあたりを改造するのかと思っていました。
ところが記事では「再整備」とちょっと言葉遣いが変わってきていて、その内容として建て替え(部分改築)と増築の2案が出てきています。そしてご丁寧に市側は「建て替えが望ましい」としています。
これは巧妙なやり方ですよね。「改修」でスタートしておきながら、フタをあけたら事実上の改築じゃないですか。
もう一点、重要なことが書いてありました。

京都会館一帯は07年9月の新景観政策で高さ規制が強化された。建物改修の際は15メートルに下げる必要があるが、会館再整備は市が目指している岡崎地域活性化の核になるため、高さ規制を緩和していく。

当初の改修だと逆に高さを下げないといけないが、市が打ち出した「再整備」だと高さ規制が緩和できるというじゃないですか。
なんだか都合よくできてるんですね、この計画は。ちょっとなんでもありだな、京都市は。
余談ですが、毎日新聞のレポートがなかなかおもしろいです。
http://mainichi.jp/select/opinion/newsup/news/20110504ddn013040015000c.html
要点は、
1.計画が唐突やろ
2.近くにびわ湖ホールがあるやん(当欄も以前指摘)
3.「世界水準のオペラ」は、ロームが支援している公演をびわ湖ホールからとってくるのかなあ
あたりでしょうか。
それと、日経で読んだような気がしますが、ロームは50億一括払いなんですね。すごいです。
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