ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

歌うま

子どもが「歌うま」のテレビ番組をよく見てます。カラオケ採点で点数の優劣を競う番組です。

歌のうまいへたというのは点数だけでは計れないだろう、という根本的な疑問は消えませんが、まあテレビなんだからいいでしょう。

出場しているのは高校生とか大学生とかなのに、歌ってる曲がけっこう古いのがなんか面白いです。

小学生のうちの子どももこの番組で美川憲一の「さそり座の女」を覚えました。

なんで古い歌が多いのでしょう。

ひとつは昔の曲のほうが抑揚にメリハリがあって、カラオケで高得点を出しやすいのがあるのかもしれません。高得点を出してなんぼの番組ですから。メロディアスだといえばそうかもしれないし、ベタな展開の楽曲といいかえてもあんまり外れていないかもしれません。

もうひとつは、ステージパパやママの趣味が反映されていることが考えられます。こういう番組に出てくる若者の保護者は本当に熱心で、もしかしたら本人以上に入れ込んでいるのではないかと思うほどです。ですから、選曲でもそれなりの影響力を持っていると考えるのが自然でしょう。とはいうものの、美川憲一あたりだと、出演者の祖父母の時代になってしまいますから、もしかしたらステージグランパがいる出演者もいるのかもしれません。

さいごにじつはこれがいちばんの理由ではないかと思うのですが、番組制作サイドの意向です。今のご時世、こういった番組(というかテレビ自体)を熱心に見ているのは中高年の人たちだと考えられます。こういった中高年にアピールする楽曲が昭和歌謡に代表されるような流行歌なのではないかと思います。中高年の人たちは、若い人の歌の優劣を見たいというより、番組を通じて、自分が若かったころの流行歌を懐かしんだり、自分の子や孫の年代の若者がそういった流行歌を歌うところが見たいのではないでしょうか。