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自動二輪は二酸化炭素が出ると思うけど 京都市が市街地駐車場抑制

京都市がクルマを目の敵にしているのは、クルマが温室効果ガスを出しているからだとおもっていたんですが、どうやらそういうわけでもなさそうです。

京都市街の駐車場抑制 「歩くまち」へ市が方針転換(2月21日、京都新聞)
京都市はこのほど「市駐車施設基本計画」の見直し案をまとめた。駐車台数の増加を目指した従来の方針を転換し、「歩くまち・京都」の実現に向け、公共交通の利用促進に協力する商業施設には必要台数の基準を引き下げたり、民間駐車場に対し自動二輪駐輪場への転用を促すなど、市街地の駐車場を抑制していく。
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来年度から本格化させる四条通東大路通の歩道拡幅など「歩くまち・京都」の実現のため、駐車場を減らして車の流入を抑制していくことにした。
新計画では、店舗の規模によって定めている駐車場の設置台数基準を緩和する。具体的には、公共交通で訪れた買い物客に割り引きセールを行ったり、送迎バスを運行する商業施設に対し、設置台数を引き下げる。
また、事務所や工場の設置台数も引き下げ、通勤をマイカーから公共交通へと誘導するほか、民間駐車場に対し、市街地で不足する自動二輪専用の駐輪場への転用を促す。駐車場新設を計画する事業者に自粛を求めることも検討する。

市街地では駐車場を抑制する。かわりにバイクの駐輪場を充実させるといっています。
前にも似たようなことを書きましたが、この施策は何重もの意味においてよくわからないです。
まず第一によくわからないことは、クルマはだめだけど、バイクはOKだという点です。
自転車ならわかります。二酸化炭素がでませんから。でもバイクは出ます。二酸化炭素がでるけどバイクは京都市にとっていい乗り物で、あくまでクルマはダメだということなのでしょうか。温暖化防止という観点からいって、クルマはだめでバイクはいいというのがよくわかりません。
次に「歩くまち」の観点からいってクルマとバイクを区別する理由がわかりません。大きさは違うとはいえ、歩行者の邪魔になるという点ではクルマもバイクも(もうひとついえば自転車も)同じようなものなんじゃないでしょうか。
バイクや自転車に乗る人は移動を全部それらで済ませるから実はあまり歩かないとおもいます。クルマに乗っている人のほうが駐車場にとめてから周辺を歩くことが多いのではないかとおもいます。
そもそも「歩くまち」=「クルマの否定」という構図がわたしにはよく理解できません。
「市街地中心部ではみなさん歩きましょう」という題目は、まあそれはそれでいいでしょう。
仮にそうだとして、市街地中心部にはクルマで来ようが公共交通機関で来ようがべつにいいじゃないですか。ようするに市街地で歩けばいいんじゃないんですか。
そうじゃなくて「歩くまち」=「公共交通機関の利用促進」=「京都市営地下鉄救済」ということが本当はいいたいことなのでしょうか。それならそうと、はっきり打ち出せばいいんじゃないかとおもいます。
さいごにもう一点。ではクルマが地下鉄不振の元凶かというと、私はかならずしもそうじゃないのではないかとおもっています。どちらかというとバイクや自転車のほうが地下鉄と競合しているのではないかとにらんでいるんですが、それはまた稿をあらためたいとおもいます。
(過去エントリー)
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