ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

寝ているときの夢の話です。

寝ているときに見る夢はだいたいパターンが決まっていて、深層心理の投影か昔の体験のフラッシュバックかのどちらかです。

よくみる夢のひとつに、高いところに登ってしまい、難儀しながら降りるというのがあります。降りられなくて途中に目が覚め、「夢でよかった」と胸をなでおろす時もあります。

だいたい、とんでもない建物の上とかに登ってしまって、降りる手段がなく、手足を使ってなんとか降りるというパターンが多いです。

まあ、自分が高所恐怖症というのも影響しているのかもしれません。

こういった夢を見る原因は自分でもはっきりよくわかっています。幼稚園くらいのときの体験が大きいのです。

友達とお寺で遊んでいて、木造の門の上にのぼったのはいいが、大人の背丈以上の高さのところで降りられなくなってしまい、お寺の大人におろしてもらったことがあるんです。半世紀くらいたった今でもよくおぼえています。

そのときの体験が(わるい意味で)鮮烈だったんでしょうね。いいおっさんになってからも同じような夢を見続けているわけです。

大人になると、木登りとか、自分の手足を使って高いところにのぼることはまあほとんどないし、仮にのぼることになったとしても、降りられなさそうだったらそもそもトライしません。降りられると確信したときだけのぼるんだと思います。

これはけっこう他のことにも言えるんじゃないかと思います。大人になると後先を考えずに行動することはあんまりありません。結果がはっきりしていることのみについてだけトライするというか。そもそも結果がはっきりしているのなら、トライなのかどうかも疑わしいわけですが。

子どものころはそのあたりが無鉄砲というか無定見だったんでしょうね。逆にいうと「たまには無鉄砲なこともやってみろよ」と昔の自分が夢を通じて今の自分にささやきかけているのかもしれません。