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脱力と諦観でつづるおっさんの日常

京都市役所は「市府協調」がお好き

地下鉄の中吊り広告の京都市政ニュースを見ていたら、ちょっとひっかかる表現がありました。
「市府協調」です。
「府市協調」はよく見聞きするけれど、市府協調というのはなかなか珍しい表現です。京都市が出しているニュースですから、自分たちを先にしちゃえ、ということなのでしょう。
こういった例はよくあります。日本と中国でも日本側からみたら「日中」だし、中国からすれば「中日」です。
「でもなあ」と思いました。日本と中国は国土の広さも人口も比べるべくないほどですが、国同士という点では対等の関係です。一方がもう一方に属しているという関係ではありません。
しかるに、京都市と京都府はどうでしょうか。京都市が政令市だとはいえ、京都市は京都府の中にあるひとつの自治体です。その関係性のなかで京都市はよく「市府」といえるなあと。度胸があるなと思います。この理屈でいけば、京都市と日本国との「市国協調」もアリということになりますが。
ちなみに、京都市のHPの中で「府市協調」を検索してみると165件がヒットするのに対し、「市府協調」は6件があるのみです。いちばん古いのは2009年1月の日付のある文書です。最近になって使われ始めた表現であることがうかがわれます。想像ですが、トップがかわったことも関係しているのかもしれません。
これまたちなみに、大阪市のサイトで「市府協調」で検索してみたら1件もヒットしませんでした(府市協調は44件)。
やはり、京都市としては自分たちを先にすることで「市と府は対等だ」ということをいいたいのではないかと想像してみたりします。京都市なりの新機軸なのでしょう。「市府協調」はこれから定着していくのか。生暖かく見守りたいと思います。
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