ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

なんでも古いわけじゃない 時代祭

京都っていうと、なんでも1000年から続いているように思われがちですが、内情はちょっと違います。
意外に触れられていないようなので、少し。

25日に京都市内で「ミスインターナショナル」の日本代表選出大会が開かれるのに合わせて22日、世界各国のミス61人が、京都市中京区の二条城を訪れた。着物姿のミスたちは茶の湯を楽しみ、市民と交流した。
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ミスたちは25日までの滞在中、22日の時代祭行列参加や清水寺訪問を行う。

「美しさが見事に調和」と市長賛辞 ミスインタが二条城訪問(京都新聞)

こんな記事も出てました。

綿密な時代考証で知られる時代祭行列に、今年はミス・インターナショナルの各国代表の女性約60人が参加することをめぐり、主催の平安講社役員や専門家の間で、「権威が崩れる」「京都の活性化への協力やむなし」と賛否の議論があった。「列の外」に当たる先頭を歩く、という苦肉の解釈で受け入れが決まった。
平安講社の倉口康理事長は8日の記者発表の席上、「時代祭の権威をかけても、行列本体の中に入ってもらうのは具合が悪い、と判断した」と述べた。
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時代考証委員の猪熊兼勝・京都橘大名誉教授は「行列の性格を著しく変えることはやめてほしいと意見を言った。原則的な考えと現実的な判断の間で、受け入れが決まった」と話した。

各国ミス60人「列の外」先頭に 時代祭、賛否両論で苦肉の決着(京都新聞)

祭りにミスインターナショナルが参加することの是非については触れません。まあ、そこまでやるか、との印象は持ちますが。
触れたいのは時代祭についてです。
一般に京都三大祭といいます。葵祭祇園祭時代祭の3つです。
このうち前の2つは古いし、それなりの由緒もあります。
それに比べて時代祭はけっこう新しいです。

1895年(明治28年)、平安遷都1100年を記念して平安神宮が創建された。その時、平安神宮の大祭、建造物、神苑の保存のため、市民により平安講社が組織され、記念事業として時代祭が始まった。

http://www.kyokanko.or.jp/3dai/jidai.html
そもそも平安神宮からして新しいのです。平安時代の装束なんかが行列に出てくるから古そうにみえますが、110年余の歴史しかないわけです。
なんとなく歴史がありそうにみえるのは、御所を出発するからもあるのではないでしょうか。
でも人気はありますよ。馬の暴走なんかも毎年のお約束ですし。
「歴史のない祭なんだから、ミスが参加してもかまわないじゃないか」と言いたいのではありません。
歴史ある葵祭祇園祭にまぜ込んで三大祭にしてしまったり、御所を出発点にしてハクつけにしてみたり。歴史や権威をうまく利用して新たな観光資源に仕立て上げてきたといえなくもありません。町家レストランの走りみたいな話でしょう。
京都も昔からそれなりにセルフプロデュース能力が備わっているということではないでしょうか。
ちなみに、あとの2つの起源は以下の通りです。
葵祭祇園祭