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京都市全面降伏? コンビニ規制

京都市とコンビニ業界の仁義なき戦いに突入していた深夜営業自粛問題ですが、コンビニ業界の勝利でいったん幕を閉じるようです。

コンビニエンスストアの深夜営業自粛などを話し合う京都市の「環境にやさしいライフスタイルを考える市民会議」が7日、中京区で開かれ、コンビニ業界団体の日本フランチャイズチェーン協会への参加要請を当面断念することを決めた。
市民会議は協会に対して、繰り返し会議への参加を要請してきたが、協会の土方清会長から今月4日、「二酸化炭素(CO2)排出削減と深夜営業自粛の関係など疑問に答えていない。参加要請のやりとりは最終にしたい」と正式に断りの通知があったという。
この日の会議で、委員から「大変遺憾。粛々と会議を進めるべきだ」、「家庭からのCO2排出量が増え続けている。コンビニだけを責めるのは筋違い」などの意見があり、協会への参加要請は当面断念することにした。
座長の藤岡一郎京都産業大教授は「思いが伝わらず残念だが、未来志向のライフスタイルを提示できるよう小売業界団体にも意見を求めていきたい」と話した。京都市は「コンビニの話が先走ってしまった。原点に戻って京都らしいライフスタイルの在り方を議論していきたい」としている。


コンビニ業界の参加当面断念 ライフスタイル市民会議(京都新聞)

京都市としては、コンビニ業界を市民会議に参加させたうえで自粛を打ち出させるか、もしくは業界が拒めば行政による規制という筋書きをつくっていたのではないかという気がします。
しかし、業界は当然のことながらこれには乗ってきませんでした。業界が参加しなければ、市民会議が仮に規制の方針を打ち出したとしても、いわば「欠席裁判」になってしまい、世間の受け取り方がだいぶ違ってくるということを業界もよくわかっていたのではないかと思います。
記事では「当面断念」と書かれていますが、業界が今後好き好んで市民会議に参加してくるわけもないでしょう。「当面」はいらないですね。
業界の疑問に対して市民会議(というか京都市)が満足いく回答をできなかったというのも痛かったのではないでしょうか。京都市(もしくは市民会議)が無茶を言っているという印象を市民に持たれてしまったとすれば残念です。
事実、当日の市民会議でも「コンビニだけを責めるのは筋違い」との意見まで出たようです。身内からこういった声が出るようでは先が思いやられます。
「コンビニの話が先走ってしまった」との京都市のコメントは、自らの誤りを認めたに等しいものだと思います。読みようによっては、コンビニ深夜営業規制(もしくは自粛)からの完全撤退ではないかとすら思えます。「原点に戻る」とのコメントも意味深です。門川市長が記者会見でどうコメントするかなどを今後、注視していきたいと思います。

追記 20081114
この問題を過去エントリーでかるくおさらいしてみました。
もともとは温暖化防止(夜に電気使いすぎ)や京都ならではの景観保全(夜に照明明るすぎ)絡みで出てきたわけです。

温暖化防止+景観保全

それがいつのまにか「夜型ライフスタイルの見直し」に変質しました。コンビニ業界も「なんでうちらだけ言われないとあかんのか」と反発します。

コンビニ規制 これから熱い

つい先日はとうとうコンビニ業界が京都市役所に「けんか」を吹っかけました。そして今に至るわけです。

宣戦布告 コンビニ深夜営業自粛