ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

役人天国、京都?

ざっくり言って、国の職員が月給50万でしている仕事を京都市職員がやったら80万もらえるってことなんですか?

共同通信1026日に配信した記事はなかなか衝撃的だ。財務省の試算によると、公務員の給与水準について国を100とした場合、京都市は162にも上るそうだ。政令市では2位の千葉市133を引き離してダントツトップらしい。

さっそく財務省の元資料にあたってみた。http://www.mof.go.jp/singikai/zaiseseido/siryou/zaiseib191026.htm

地方公務員の給与水準といえば、社会科で習ったラスパイレス指数が有名だが、財務省試算では同指数にパーシェ指数を加味したフィッシャ−指数で算出しているらしい。同省によると、フィッシャ−指数というのはラスパイレス指数に比べて職員構成からみて国と地方の給与水準の比較がより実態に近い形でできるらしい。

試算結果では、総務省ラスパイレス指数を使って出している京都市の人件費指数が100.1であるのに対し、フィッシャ−指数だと162.5になるんだという。

国に比べて1.6倍なのに単純に驚くわけだが、さらに問題なのは政令市(平均は120.5)の中で京都市が飛びぬけて高いという点だ。どういうことになればこういう数字が出るのかよくわからない。京都市職員は他の政令市に比べて仕事の割に格段高い給料もらってるってことか。仮に他都市に比べて職員数が半分とか3分の1とかなら総人件費の面から理解もできるが、そんな話は聞いたことない。京都市や市職労は納税者によく説明してほしいところだ。ちなみに都道府県でもっとも高いのは京都府の120.5だ。京都は実は役人天国なのか。

ところで、この試算は財政制度等審議会の資料として出されたものだ。こういった込み入った計算を使ってきたところをみると、財務省には一定の意図があるのだろう。地方公務員の給与は高いからもっと下げましょう、とか、地方公務員に比べて私ら国の役人は少ない給与でがんばってますよ、あたりなんだろうな。

資料では技能労務職員の給与水準に関する民間との比較調査もある。いわずもがな、民間より高いってことですが。これには残念ながら京都市の数字はでてこない。このあたりも気になるところだ。