ぼちぼち そこそこ

脱力と諦観でつづるおっさんの日常

修学旅行

先日、京都駅新幹線コンコースでの出来事です。
待合室にいると、コンコースから大きな声が聞こえました。なにかと思ってみてみると、なにやら若い男性が大声で自己紹介しているのです。「○○の××ともうします。よろしくおねがいします」。体育会系の雰囲気です。あいさつがおわるといっせいに周囲から大きな拍手があがりました。拍手の主は制服姿の団体客です。あいさつしたのは旅行会社の添乗員なのでしょう。修学旅行の出発風景です。
それだけなら見慣れた光景ですが、生徒らの周囲を見渡してみると、異様な光景が目に留まりました。外国人観光客らが生徒らを遠巻きにして写真に収めているのです。
写真に収めるということは、珍しいと感じたからでしょう。それではなにが珍しいのか。制服姿の子供たちか、団体客がコンコースで地べたに座っていることか、添乗員の体育会的あいさつの雰囲気か、コンコースという公共空間で大声をあげていることについてか。
わかりません。
ただ、ひとついえるのは、外国人観光客にとって、この日、修学旅行生を「目撃」したことが、日本を訪れたときの体験として深く胸に刻み込まれたということです。観光客は母国に戻ったあと、そのときに撮った写真を見かえしたり、写真を示して家族や友人にこのときの出来事を聞かせるのでしょう。そして「不思議の国、ニッポン」のイメージを増幅させていくのではないでしょうか。
その後、新幹線に乗り、目的地の駅で降りたら、また同じ光景に出合いました。やっぱり外国人が遠巻きにして写真を撮っていました。どこがそんなに興味深いのだろうか。こんどへたな英語で聞いてみます。