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脱力と諦観でつづるおっさんの日常

そんなにいいのか、電気自動車

二酸化炭素は京都市の敵です。というわけで、二酸化炭素の出ない電気自動車のカーシェアリングを京都市が始めました。

電気自動車による市民・事業者とのカーシェアリング事業について 〜京都市役所の率先実行〜[2009年8月18日]
京都市では,次世代自動車の普及促進事業として,充電設備の整備や,タクシー・レンタカー事業者への普及支援,PRイベントの開催といった多彩な普及策に取り組んでいるところです。
この度,電気自動車が市民や市内各事業所に広く普及していくことを目的に,電気自動車を市民,事業者の皆様に貸し出すカーシェアリング(共同利用)事業を以下のとおり実施しますのでお知らせいたします。
1 貸出車
三菱i-MiEV 軽電気自動車  定員4名(運転者含む)
http://www.city.kyoto.lg.jp/kankyo/page/0000067266.html

あんまり京都市のあらさがしになってはいかんと思うので、くどくどとは書きませんが、京都市がやっている「歩くまち・京都」総合交通戦略策定審議会の方向性とバッティングするんじゃないかと思います。
京都市が「歩くまち」を推進する背景には地球温暖化防止があるというのはたびたび触れていることです。
(過去エントリー)
『歩くまち・京都』総合交通戦略に関する一考察
現状では自動車=ガソリン車というのがほとんどでしょうから、自動車を使わずに歩きましょう、というのは地球温暖化防止に役立つと考えるのが普通です。自動車を減らすことと二酸化炭素削減はほとんどイコールなわけです。
では、二酸化炭素が出ない電気自動車はどうなのでしょうか。京都市サイドからいえば、電気自動車の普及は二酸化炭素削減につながります。好ましいことです。
一方、「歩くまち・京都」総合交通戦略策定審議会の本来のお題目は「まちなかではなるべく歩きましょう」ということです。地球温暖化防止目的もありますが、本来、歩くことはいいことだ、歩きやすい環境を整えていこうということでしょう。
そう考えた場合、二酸化炭素を出そうが出すまいが、自動車が歩行者にとって邪魔なことには変わりないですよね。ガソリン車であろうが、電気自動車であろうが、鉄の塊が歩行者の妨げになっている以上、排除すべき対象なのではないかということです。
カーシェアリングだとはいえ、まちなかで自動車を走らせる事業を京都市が推進しているのはいいことなのか、悪いことなのか。京都市の電気自動車貸し出し事業に対して異議を唱える委員が審議会の中にいても不思議ではないような気がします。
(過去エントリー)
高速無料化反対が筋では 「歩くまち・京都」総合交通戦略策定審議会